(4)琉球大学[琉球文献目録](略称:琉球文献)  George H.Kerr(Honolulu Academy of Arts)による琉球関係文献の目録で、琉球大学 が1962年に発行した『琉球文献目録』(『BIBLIOGRAPHY OF THE RYUKYUS』、琉球大学発 行、1962年8月20日、118p、編者代表:比嘉春潮)を典拠とする。  本書発行の経緯について、編者の比嘉春潮は、序文で以下のように記している。  1952年、Kerr博士が来日、琉球文献目録の作製に従事されたとき、私も他の諸君と共 にお手伝をすることができた。私はその間に幾多未見の文献の所在を知ることができ、 自分の沖縄研究の視野を大きく広くすることもでき、博士の学問的業績からその利益を 受けた最初の者であることを知り、博士に対し忘るべからざる感謝の念を持っものであ る。  数か月の後、A Ryukyu Bibliography−A preliminary Checklist of Reference Mate rials が出来上った。従来1、2の類書がないでもなかったが、この書のように広汎に 且つ多数の資料を盛られたものはなく、本書が研究者に貢献するところ大なるは必然で あった。ただミメオグラフ印刷であり、発行部数の少ないことが遺憾であった。  この書は著者別の排列であったが、博士は引き続き項目別に編集を改められ、そのカ ードを私に送られた。私はそれを挨討したが、それに何物も加えるものはなかった。  一方、この書の公刊にあたり高里良薫氏の名を忘れることはできない。Kerr博士のこ の業績を高く評価された文部省の高里良薫氏は、その学界への公開を企図されたが、幸 いに安里琉大学長の協力を得て、遂にアジア財団の補助のもとに琉大から出版の運びと なったのである。刊行が決定するとカー博士は、その項目別排列に更に新しい検討を加 えられ、今日見るような文献目録となった。  このような成立の経緯から、本書の前半には G.H.Kerr 博士による THE RYUKYU ISLA NDS−A Reference of Japanese-Language Materials とその邦訳、英文版目録が収めら れ、後半に邦語での「琉球文献目録」が付されている。  「琉球文献目録」の分類(目次)と配列は以下の通りである。 T.書誌、記録(解説、目録、定期刊行物) U.自然科学(1.地質学および地誌学、2.火山学、地震学、3.気象学) V.記録、解説、報告、書簡(1.南島、2.琉球、3.沖縄、4.先島、5.悪石島、6.大東島、 7.鳩間島、8.伊江島、9.伊平屋島、10.喜界島、11.久米島、12.黒島、13.沖永良部島、 14.大島(奄美大島)、15.ラサ島、16.種子ケ島、17.徳之島、18.鳥島、19.屋久島、20. 雑 W.人類学、人種学 X.社会生活、社会組織(1.文化、2.社会組織・風俗・習俗、3.沖縄の婦人、4.村落・家族 と個人<生活団体>)、5.慣習・装飾・食事、6.祭礼・儀礼、7.娯楽・遊戯、8.民族説話と伝 説、9.童話<新聞切抜>、10. 諺と卜占) Y.宗教(1.一般、2.仏教、3.基督教) Z.言語研究および関連事項(1.一般、2.比較および分析研究、3.方言と方言研究、4.語 彙・辞書、5. 特殊語研究、6.地名・人名・命名法) [.文学(1.一般、2.伝統・説話・小説、3.詩論および詩歌) \.歌謡、民謡 ].舞踊、戯曲 ]T.音楽 ]U.美術、工芸(1.一般、2.絵画、3.織物、4.漆器、5.陶器、6.建築、建築術) ]V.考古学、史前学 ]W.歴史(1.一般、2.外国関係、3.統治、4.薩摩・琉球の関係) ]X.伝記(1.伝記、2.系譜) ]Y.統治と行政(1.古琉球、2.現代沖縄<1945年まで>、3.地方行政、4.土地制度、5.財 政・税制、6.企画・改革・変更、7.人口調査・統計) ]Z.経済(1.一般、2.交通、3.貿易・商業・財政、4.生産と経済危機、5.農業、6.砂糖生 産、7.雑農業、8.林業、9.漁業海産、10.鉱業と鉱産) ][.公衆衛生および医術 ]\.教育 ]].絵画  本データベースで設定したフィールドは以下の通りである。 (1)レコード番号、(2)分類コード、(3)分類、(4)項目、(5)編著者、(6)表題、(7)収録誌(書) 名、(8)単行書、(9)叢書名、(10)巻・号、(11)ページ、(12)発行年(和暦)、(13)発行年 (西暦)、(14)所蔵機関、(15)発行者、(16)備考、(17)外字有無、(18)赤嶺コード、(19)大 漢和コード、(20)典拠:「琉球文献」で示す、(21)データ番号